「最後の忍道」は過去2度、PCエンジン用とゲームボーイ用に移植されている。しかしいずれも「ハード性能の限界」という制約の中で行われたアレンジ移植であり、オリジナルを完全に再現したものではない。そして2001年現在、「最後の忍道」の家庭用ゲーム機及びPC等への完全移植は未だ成されていない状態が続いている。

 

 

・・・現状では最もオリジナルの再現度が高い移植である。ハード性能を考えると相当レベルの高い移植度であり、制約の多い中移植を試みた開発スタッフは賞賛に値するだろう。

<全体的な移植度>

<オリジナルとの違い>

<細かい違い>

 

 

・・・誰がどう考えても無謀な移植。いくらなんでもハード性能の差がありすぎる。
しかし驚くべきことにこのゲームボーイ版、オリジナルと同じ全7面構成で、武器もちゃんと4種類あって、爆竹の地面設置、鎖鎌の鎌回しも再現されており、分身もちゃんと2つまで付く。基本的な要素は一通り入っているのである。敵キャラも忍犬を除いて全て登場し、爺もグラフィックは雲水だが、行動パターンが再現されている。

このように多くの「要素」は再現されているが、残念ながらプレイ感が全くの別物になっており(動きが異様なまでに軽い)、オリジナルと同じ感覚でプレイすることはできない。また画面のチラつきもやたら多いので、ゲームとしての出来ははっきり言ってかなり悪い。しかし、ゲームボーイの画面でパッと見て「最後の忍道」と判るというのはなかなかすごいことだと言えるだろう。

 

 

これらの移植版も現在では非常に入手困難であり、「最後の忍道」はプレイすること自体が困難な作品となってしまっている。この名作を後に伝えるためにも、家庭用ハードやPCへの「完全移植」が実現されることを筆者は切に願う。

(2001年12月 執筆)


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